藤浪 最速153キロ!「良いイメージ、良い感覚」
◇オープン戦 阪神0―0中日(1回裏1死降雨ノーゲーム)(2018年2月25日 北谷)

阪神・藤浪晋太郎投手(23)が25日、中日とのオープン戦(北谷)に先発し、完全復活へ確かな光明を見せた。2度の降雨中断を経て試合は中止となったものの、直球は最速153キロを計測し制球も安定するなど、収穫十分の9球。開幕ローテーション入りへ、ギアを上げていく。
豪雨の中でも力強い腕の振りが際立った。オープン戦初登板は、まさかの雨天中止。水を差された形に、藤浪は苦笑いを浮かべた。
「貫禄すら感じる雨男ぶりで…。予報自体は(降水確率)ゼロとかだったんで、大丈夫と思っていたんですが。おはらいにでもいきましょうか…」
実は昨季も5月中旬の時点で3度も登板予定の試合を雨で流した“実績”があっただけに、年が変わっても健在の「雨男」ぶりに笑うしかなかった。ただ、ジョークが飛び出すほど表情は、天気とは対照的に晴れやか。投じた9球に確かな手応えを感じていた。
初回、先頭の京田を152キロの直球で一ゴロ。続く新助っ人のアルモンテには2球目、3球目と連続でこの日最速の153キロを計測し、4球目に投じた低めのカットボールで空を切らせた。
捕手・長坂が止めきれず、振り逃げという形で出塁を許したものの、直球とカットボールという必殺のコンビネーションは健在。3番・大島の打席で2度の降雨中断を挟んでノーゲームという結末にも、不完全燃焼の印象は感じられなかった。
「(投球内容は)全体的に悪くなかった。前回のブルペンも良かったので。バランスも良かったですし、良いイメージ、良い感覚のまま(試合に)入っていけた」
前日24日、宜野座のブルペンで歩幅を狭めていたセットポジションでさらに左足を開き気味に構える新フォームを試し、好感触を得ていた。今キャンプでは試行錯誤を続けてきた中で、完成に近づき、光明が見えた。
直球はほとんどが150キロ台をマークし、制球面でも捕手の構えたミットが大きく動くことはなかった。次回は3月6日DeNA戦から14日のヤクルト戦までの甲子園7試合の間での登板を予定。開幕ローテーション入りへ、藤浪が全開でアピールを開始する。