虎の“ミスターQS”が…メッセ 5回3失点黒星 痛恨連続被弾
◇交流戦 阪神2―3オリックス(2018年6月5日 甲子園)

5回1死三塁で代打を送られた阪神・メッセンジャーは首をかしげて悔しがった。「悪くはなかった。球数とかは関係なかった。腹が立っている?もちろん」。早期降板を恥じるエースの自覚と、「まだ投げられる」という気持ちもにじんだ。5回3失点。不完全燃焼の104球で3敗目を喫した。
一発攻勢に沈んだ。逆転した直後の5回、2死無走者から吉田正、マレーロの連続ソロで再逆転を許した。開幕から過去2本しかなかった被弾を1試合で献上。被弾の少なさについて「考え過ぎると失投が増えて打たれ出す。考えないことが一番だよ」と強調して臨んだ交流戦2度目の登板で、2度とも落ちきらないフォークを運ばれた。金本監督も「簡単に2アウト取った後やからね。クリーンアップで一発だけは避けたいところだからね」と悔やんだ。
先制された初回だけで37球を要し、2回以降も4回以外は毎回走者を背負うなど終始、苦しんだ。過去10度の登板のうちクオリティー・スタート(QS=6回以上、自責点3以内)は9度。逃した一度は2回途中で暴言退場した4月12日の広島戦で、アクシデント抜きで達成できなかったのは今季初めてだ。
リーグ最多に並ぶ8勝目はならず、2度続けて白星がなかったのも今季初めて。次回は12日の日本ハム戦が濃厚。今季交流戦では最後の登板だろう。仮に交流戦を未勝利で終えれば、先発陣に定着した11年以降では初の屈辱。エースの誇りにかけて必勝に期待だ。(巻木 周平)