京産大 5季ぶり12度目の優勝 先発・川辺が7回を2安打無失点
◇関西六大学野球秋季リーグ戦第7節最終日 京産大 1―0 大経大(2018年10月14日)

京産大が投手戦を制し、5季ぶり12度目の優勝を決めた。
先発した4年の川辺凜投手が7回を2安打無失点で流れを引き寄せた。2年生だった前回16年春の優勝決定戦でも大商大を6回無失点。大一番に強い1メートル93の長身右腕は「またこんな(大事な)試合に投げられてうれしい。気持ちの面で負けずに投げられた」と胸を張った。
打っては1年の川岸が2回1死二塁で決勝の左越え三塁打。川辺の後を任された北山、長谷川の1年生投手陣の踏ん張りもあり、全員で頂点をつかみ取った。
転機は夏に訪れた。過去にも無いというチーム初の関東遠征を敢行し、大学と社会人それぞれ1チームずつと練習試合を組んだが、大敗。ボールに向かう気迫に圧倒され、全く歯が立たなかった。川岸は「スイングから攻守交代まで、全てのスピードが速くて衝撃的だった。でも、同じ大学生として負けたくないし、追いつきたいと思った」。これまでの甘えを一切捨て、全員が基本から徹底的に見つめなおした。気持ち新たに迎えた今秋は10勝を挙げたうち、3点差以内での勝利が8度(負けが2度)と接戦をものにし、勝ち点5の完全優勝。勝村法彦監督は「試合を重ねるごとに粘り強くなっていった」と成長に目を細めた。
明治神宮大会(11月9日開幕)の出場権をかけ、27日から関西地区大学野球選手権に挑む。卒業後は一般就職し、これで野球人生に区切りをつける川辺は「次の試合に投げられなくてもいいくらいの気持ちでいく」―。完全燃焼の覚悟を示した。