岡本 3安打4打点!侍J稲葉監督の前で勝負強さ披露

 ◇練習試合 巨人7―5韓国・KIA(2019年2月20日 沖縄セルラー)

<巨人・起亜>1回、ビヤヌエバの2点タイムリー二塁打で生還した岡本(右)は丸とグータッチ(撮影・森沢裕)

 巨人・岡本和真内野手(22)が20日、韓国・K1Aとの練習試合に「4番・DH」で先発出場し、3安打4打点をマークした。13打席ぶりの安打が実戦初の適時打で、3安打はいずれも適時打。3月9、10日にメキシコとの強化試合(京セラドーム)を行う侍ジャパンの4番候補が、視察に訪れた稲葉篤紀監督(46)の前で勝負強さを発揮した。

 中途半端なスイングではないから、先制打になった。初回2死三塁。岡本は低めの直球をひっかけボテボテの打球が三塁線に転がる。それでもフルスイングで三塁手を「幻惑」した。全力疾走。送球もそれてセーフになった。一度はエラーが表示されるも、安打に訂正された。

 「形はどうあれヒットはヒット。チャンスで打てたのは良かった」。実戦2試合目となった10日の紅白戦で今季初本塁打を放ったが、適時打は21打席目で初。吹っ切れた。4番は5回1死三塁で勝ち越しの左前適時打、7回無死満塁でも左翼線2点二塁打を放った。

 原監督の教えを早速、体現した。試合前まで12打席連続無安打。前日には指揮官から「ダウンなのか、レベルなのか、アッパーなのか中途半端になっている。しゃくりあげるくらいでいけ」と助言を受けた。この日は力強いスイングを意識。3本のタイムリーは全て引っ張った打球で、「4番復活」を印象づけた。

 「前の試合に比べて凄く打席の感じは良かった」。しかも、いずれも2ストライクと追い込まれてから結果を出し、原監督も「本人が一生懸命に取り組んでいる」と評価した。侍ジャパンの4番候補としても、3月のメキシコ戦に弾みをつけた。この日は稲葉監督が視察していた。ただ、岡本は「来ていたのは知らなかった。何も意識せず一打席一打席、大事にやっていた」と集中していた。だからアピールする気持ちはない。「無心」が好結果につながった。

 試合後には30分間、特打を行った。120スイングで20本の柵越え。巨人でも、侍ジャパンでも求められるアーチを描き、「もっとレベルアップしていきたい」と燃えていた。(青森 正宣)