大谷 4月中に復帰も 地元紙記者ツイッターで「それほど長く時間がかかるとは思えません」
右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)の影響で今季は打者に専念するエンゼルスの大谷翔平投手(24)が23日(日本時間24日)、2日連続で置いた球を打つティー打撃を行った。首脳陣やフロントは5月中のメジャー復帰を目指す方針を示しているが、最も順調であれば4月中にも復帰する可能性が浮上した。
勝負師の顔になっていた。大谷は前日に術後初めて、置いた球を打つティー打撃を実施。この日は5球5セット、1セット増やした25球を打った。「前進したなというところで一つ良かった。ほぼ不安なくできた」と率直な思いを口にした。
今月8日に素振りを始め、ちょうど2週間後に新たな段階に入った。スイングについては「ほぼ思い切り振っている」。今後は順調なら1週間単位でメニューが進展し、下から投げた球を打つ打撃、フリー打撃と続く。
ブラッド・オースマス監督はキャンプインを前に「全て順調にいけば5月ごろ」と復帰時期を予測。ビリー・エプラーGMも、マイナー戦出場を経ず5月中のメジャー復帰を目指す方針を示していた。一方、エ軍の地元紙オレンジ・カウンティ・レジスターのジェフ・フレッチャー記者はここにきて「4月中にプレーしても驚かないでください。それほど長く時間がかかるとは思えません」と自身のツイッターで投稿。「4月復帰」の構想も練られているとみる。
トミー・ジョン手術明けの選手は両手を離さないフォロースルーが推奨されることが多いが、大谷は「何も(制限は)ない。普通に振って、そこで変な違和感がないか(の確認だけ)」と話す。レッズ時代の11年8月に左肘手術を受けた右打者のコザートは「打撃において何の問題もなかった」と強調。同じ引き手の右肘を手術した大谷の早期復帰に太鼓判を押している。
現在、大谷は芯付近の塗料が剥がれ落ちた練習用バットを使う。昨季中盤から試合でも使っているもので「普通に良い材質。折れていないので使っている」。新人王に輝いた当時の感覚を呼び起こしている。
「できればもっともっと上げていきたいなという感じはあるけど、確実に進んでいる。そこに楽しみも覚えている」。焦る気持ちはない。ただ、打者・大谷の復帰ロードは結果として当初予測より短くなる可能性がある。(テンピ・柳原直之)