大リーグに“大谷ルール”創設、新たに「二刀流選手」定義づけ

 大リーグ機構は14日(日本時間15日未明)、選手会と協議してきた新ルールについて合意に達したと発表した。増加傾向にある野手の登板について規制すべく、来季2020年シーズンから選手の登録を「投手」と「野手」に明確に分けることが決定。さらに“大谷ルール”ともいうべき「Two―Way Player(二刀流選手)」も新たに定義された。

キャッチボールする大谷

 投手か野手かの登録はシーズン開始前か、メジャー初出場前に行われ、シーズン中は変更ができない。二刀流選手は原則として、そのシーズンに(1)投手としてメジャーで20イニング以上投げる、(2)野手として20試合以上先発出場し、その試合は3打席以上立つ、ことが義務づけられる。

 野手として登録された選手の登板は、(1)延長、(2)6点差以上点差が開いた試合、に限定される。

 大リーグの解析システムスタットキャストのアナリストであるデービッド・アドラー氏は「The Shohei Rule」(翔平ルール)としてこの変更点をツイッターで紹介した。

 新ルールの合意ではその他に、今季から8月末だったウエーバーを経てのトレード期限の撤廃や、来季からメジャー25人枠の26人への拡大などを盛り込んだ。来季からは投手には最低打者3人への登板も義務づけられ、ワンポイント起用ができなくなる。

 右肘手術の影響で今季は打者一本で臨む大谷。投手との二刀流としての完全復活を目指す来季20年は、文字通り「Two―Way Player」としてメジャーの舞台に立つことになりそうだ。

 現在、エ軍はカワートとウォルシュを野手兼投手の二刀流選手として育成中。ブラッド・オースマス監督はこれからメジャーで二刀流選手が増えると予想し「これから若い選手たちが大谷のマネをして二刀流をするようになり、大学、プロレベルになっていくんではないでしょうか」と話した。

 この日の大谷は「置きティー(置いた球を打つティー打撃)」を15球、「ソフトトス(下から投げてもらうティー打撃)」を25球、打ち込むなど打者調整に専念した。