【特集】自粛があけたらブチかまそう!! キレ!キレ!時短トレーニング

部活の活動自粛期間中も個人トレーニングに励む高校球児も多いと思います。 今回は、活動再開後からキレのある動きを実現させてくれるタイプ別の時短トレーニングをレクチャーします!

体のキレは、パワー型とトルク型に分類される!

トレーナー・新田幸一
1977年生まれ。早稲田大学卒業後、母校の駅伝チームのフィジカルトレーナーなどを務める。近年は高地トレーニングの理念を活かしたジム「ハイアルチ」のプロデュースなど幅広い活動を行う。

監督やコーチから「体のキレを出せ!」といわれ、一生懸命に筋力トレーニングをやっているけど、なかなか成果がでない。そんな悩みを抱える高校球児も多いのではないか。なぜ、日々の努力が報われないのか。それは、自分の体にあったトレーニングをしていないからだ。高地トレーニングスタジオ「ハイアルチ」のプロデューサーなどを務める新田幸一トレーナーは「体のキレを出すには、人によって異なる“出力方法”に合った体の使い方をする必要があるんです。同じトレーニングをしても効果に差がでるのは、そのためなんです。」と教えてくれた。つまり、自分にあったトレーニングをしなければ体のキレは生み出せないわけだ。さらに、新田トレーナーは「キレのタイプは2種類で、パワー型とトルク型があります」と話す。パワー型とはパワープレーヤーのことではなく、クルマのエンジンのようにスピードを持続させる動きができる人。一方のトルク型は、自転車をひとこぎしただけで、長い距離を移動できる一瞬の力を引き出せる人を示す。

パワー型&トルク型それぞれの違いを知る

パワー型の特徴

パワー型モデル 幸喜健太朗(中央大学準硬式野球部2年)

●ベースランニングでは一定のスピードをキープできる
●回転数が多い球を武器として打者を抑えられる
●スイングスピードが速い技巧派の打者

トルク型の特徴

トルク型モデル 山本優輝(中央大学準硬式野球部3年)

●瞬時に力をボールやバットに伝えて、投打の動作に活かせる
●俊足とはいわないまでも、スタートダッシュには長けている
●タメを作ることで、動きのパフォーマンスができる

まずは自分のタイプを知ろう

自分がパワー型、トルク型のどちらに属しているかは、どのように調べればいいのか。
方法はとても簡単でスポーツテストなどで行う垂直跳びを利用すればいいという。
タイプを把握して、自分にあったトレーニングを行おう!

全力で垂直跳び

今回は新田トレーナーのジムが所有している最新機器で測定したが、学校の体育館壁などにある測定器でもOK。中腰から、思い切り垂直跳びした記録をメモしよう。

7回連続で垂直跳び

最高値がわかったら、次は全力垂直跳びを7回連続で行おう。ここで注意してほしいのは、1回ごとの数値がわかるようにすること。持続力がないと数値は下がるはずだ。記録をとる際、スマートフォンで動画撮影をして、スロー再生でチャックするといい。


垂直跳びの数値を比較すればタイプがわかる!

自分のタイプは分かりましたか?
それを踏まえて次回からタイプ別のトレーニング法をレクチャーします!

(取材・文=松野友克 写真=加藤誠夫)