パーソルが3人制バスケを選んだ理由。「やりたいことがない協賛はしない」【PR】

2021年5月22日にシーズン開幕を予定している、3人制バスケットボールのグローバルリーグ「3×3.EXE PREMIER」。2021年2月には公式スマートフォンアプリをリリースし、オリジナルコンテンツの配信、チームとファンが連携できる企画を展開しています。新規参入チームも増えており、ますます注目のスポーツです。

本リーグのオフィシャルパートナーのひとつが、転職支援サービス「doda」をはじめとした多くの人材事業を展開するパーソルキャリア株式会社です。なぜ3×3に着目したのか、またパートナーシップを通じてどのような取り組みを考えているのでしょうか。

執行役員でdodaエージェント事業部事業部長の大浦征也(おおうら・せいや)氏、転職メディア事業部政策統括部ゼネラルマネージャーの芦澤直孝(あしざわ・なおたか)氏に、3×3への協賛に至った背景や思いを伺いました。

(聞き手・文:市川紀珠)

 

人材業界から、「スポーツ経験がアドバンテージになる世界を」

大浦:PERSOL(パーソル)は、複数の人材会社がひとつになって成長してきた会社です。スポンサーに目を向けたきっかけのひとつとして、「PERSOL(パーソル)」というブランドを浸透させたいという思いももちろんありました。会社についてより世間に知っていただくために、どういうものと掛け合わせようかと考えた時、スポーツチームを取り巻くコミュニティに着目したという流れがあります。実際にそうした流れからプロ野球パ・リーグのオフィシャルスポンサーもさせて頂いています。

 

もうひとつは、人材業界における問題意識です。長く転職支援・キャリア支援事業に取り組んできた中で、スポーツ・音楽・芸術等の分野についてはあまりターゲットとして向き合えていませんでした。転職やキャリアについて幅広い領域をカバーしたいと思いながらも、どうしても一般的なビジネス分野への偏りがあると感じました。

「スポーツ・音楽・芸術等に取り組んできた方々からすると、機会が少なく転職しづらい世の中になってしまっているのではないか」と思ったんです。であれば、人材事業と掛け合わせた取り組みをできるパートナーさんと一緒になって、スポーツ競技者が転職の際に損しない世界を作りたいなと。むしろ、スポーツで培う経験や強みが、ビジネスの世界でも活かされるんだと証明したくて。

 

そんなことを考えていた時に、クロススポーツマーケティングさんとの繋がりから、3×3バスケのリーグがあることを知りました。平日はビジネスパーソンとして働きながら、週末はプロスポーツ選手として活躍されているというデュアルキャリアの世界観に非常に共感して、スポンサーをさせていただくに至りました。

dodaエージェント事業部事業部長の大浦征也(おおうら・せいや)氏

 

誰もがスポーツとビジネスの「二兎を得られる」仕組み

大浦:多くの方が、学生から社会人になるタイミングで競技を離れて、ビジネスの世界に出ます。たとえスポーツをまだ続けていきたいと思っていたとしても、切り替えるしかない場合がほとんどかと思います。

3×3のスポンサードを決めた話の続きになりますが、3×3の世界観として、「二兎を得られる」のが特徴的だなと。仕事をしながら、プロスポーツ選手としても活躍できます。画一的に敷かれているレール通りに歩むのではなく、夢に向かって挑戦し、二つのものを追いながら二つのものが得られる世界。素晴らしいと思いました。

 

この取り組みをベースに、もっともっとビジネスとスポーツの垣根がなくなる世界を作っていきたいです。両方継続することによって、スポーツでの経験がビジネスで活かされたり、逆にビジネス経験が競技への取り組み方や考え方に良い影響を与えたり。ビジネスのノウハウが、スポーツ業界に入りやすくなると良いですよね。

 

3×3のユニークな取り組みとして、「プレイヤーリスト」なるものがあります。一定の基準を満たしていれば登録ができて、誰もが3×3のチームからスカウトされる可能性があるんです。プロ野球でいうドラフト会議に参加できるようなイメージで。

チームを経営するビジネス側からすると、リーグが用意したデータベースから選手を獲得できるので、意志と一定の資本力があればチームを設立できるということになります。選手側からすると、ある日突然プロ選手としてデビューするかもしれません。実際、一度競技を辞めた方が再挑戦するケースが、3×3には多いです。

 

一度はスポーツの道を諦めていたとしても、もう一度チャレンジできる門戸があります。人材会社として、こういったデュアルキャリアの仕組みも応援できればと思っています。

 

芦澤:3×3.EXE PREMIERでは、ほとんどの選手がプロであるかたわら、会社員や経営者という一面を持っています。大浦の話にもありましたが、私もこの多面性に魅力を感じているところです。

dodaとのコラボで、『Player’s Voice』という3×3.EXE特集企画をアプリ等を通じて配信しています。選手やレフリー、DJ、チアリーダーの方など幅広く取材している中で、皆さん「余暇としての別物ではなく、実人生と地続きでスポーツを楽しんでいる」ことがすごく伝わってくるんですよね。プロ/アマチュア、年齢や属性を飛び越えて、「それぞれができるスポーツとの関わりが必ずある」というメッセージが、届いたら嬉しいと思っています。

3×3.EXE特集企画『Player’s Voice

 

 

具体的な取り組みを思いつかない協賛は、やらない方が良い

大浦:ここまで熱くスポーツについて話してきたので、「スポーツ事業部」的なものがあるのだろうと思われているかもしれません。違うんですよね。弊社では、意思ある有志が集ってそれぞれの専門性を活かしながらスポーツへの参入を図っています。

それぞれの本職で結果をしっかり残す一方で、プラスアルファとして有志で取り組んでいることとして、社内では応援していただいています。

 

ある程度自由度高くやらせていただいているとはいえ、お金をかけて取り組んでいることなので、当然3×3のメディアコンテンツのPV数などの数値は見てはいます。

ただ、数値が上がったから価値が高い、下がったから協賛をやめるというわけではありません。唯一スポンサーシップにおいて重要視しているポイントは、「協賛をしているパートナーさんと、どれだけ新しいアクティベーションを生み出せているか」ということです。

 

3×3で言えば、『Player’s Voice』のメディアコンテンツですし、プロ野球のパ・リーグさんとの協賛で言えば転職フェアなどが挙げられます。パーソルキャリアでないとやらなさそうな取り組みを常に模索しています。逆に言えば、具体的なアクティベーションが思いつかないようなスポンサーシップはやらないですね。

 

3×3のスポンサーシップを通じて今後具体的にやっていきたいのは、われわれの事業を活かした選手の転職支援です。まだまだ、競技と仕事を両立するのに苦労している選手もいます。競技に対して理解がある会社を紹介するなどして、仕事面から選手をサポートしていきたいです。

あとは、地域活性化へも関わっていきたいと考えています。3×3は競技特性上、スタジアムも体育館もないところでも試合をすることができます。普段なかなかスポーツエンターテインメントを開催できない地域へ3×3を持っていって、地域を盛り上げられたらと思っています。

地域が活性化するということは、人が集う、ということ。当然仕事が生まれるわけですよね。そこで本業である人材会社として何ができるのか、これから模索していきたいと考えています。

 

芦澤:「スポーツ×働く」という分野で、新しい情報発信の仕方も考えられたらと思っています。採用や求人って、SNSとの組み合わせが悪い部分もあるんですよね。

例えば良い求人が出ていたとしても、求人広告単体をシェアしてくれる人ってそうそういないわけです。でも「教師でありながら3×3の選手でもある」人のストーリーにフォーカスしていると、幅が広がります。生徒が見て「〇〇先生、バスケの選手しているんだ」と話題になったり、逆に選手としての一面しか知らなかった人は「〇〇選手、普段こういう仕事をしているんだ」と気づいたり。

SNSに力を入れている3×3ならではの波及効果だと感じています。まだまだ新しい取り組みができると思うので、力を入れていきたいです。


転職メディア事業部政策統括部ゼネラルマネージャーの芦澤直孝(あしざわ・なおたか)氏

 

大浦:コロナ禍で、日本全体で元気がなくなっている人が多いように感じます。スポーツコンテンツに投資をして、スポーツ界から日本を盛り上げていくムーブメントは、1社2社ではなく、みんなでやっていきたいです。

単純にスポーツビジネスは成長産業だと捉えているので、投資しておくべきだとも思います。繰り返しになりますが、投資するかしないかは、自分たちがそのコンテンツを使ってどれだけ新しいものを生み出せそうかが判断軸です。協賛を通じて、「こういうことができたらいいな」と思いつくのであれば、結果は後から自ずとついてくるので、ぜひ挑戦していただきたいですね。