【新刊紹介】「導く力 自走する集団作り」(竹書房)
内容紹介
長らく甲子園から遠ざかっていた名門中の名門を、わずか就任2年で20年ぶりの聖地に導いた高松商業・長尾健司監督。
長尾監督は、
・まず選手を信じることから始める
・頭ごなしに否定したり怒ったりしない
・答えを教えるのではなく、選手たちに考えさせる
・価値ある答えとは、正しい答えではなく、考えた答え
・やらされる3時間より、自らやる30分
・「失敗」と書いて、「成長」と読む
といった考えから、
選手自らが目標に向かって走り出す、主体性育成論を実践して結果を残してきました。
著者は、以下のように述べています。
私が思い描く理想の組織は、「自走する集団」だ。附属坂出中に異動してから出会った言葉であり、追い求め続けてきた。
選手自らが目標に向かって走り出す。たとえ目の前に困難があったとしても、目標を達成するためには必要なものだと理解して、自ら苦を拾っていく。指導者である私は、選手が走り出すための声かけや問いかけを大事にして、さまざまなところに、選手のやる気が高まるような“仕掛け”を作る。
高校野球の監督というと、ピラミッド組織の頂点に立ち、トップダウンで厳しい言葉をかけ続けているイメージがあるかもしれないが、私の立ち位置はまったく違う。選手とはフラットな関係で、笑顔で会話をすることもあれば、自らバッティングピッチャーを務め、選手とともに汗を流すこともある。
どこまでの説得力があるか不安ではあるが、「こういう指導方法もあるのか」「現場の指導に生かしてみたい」とひとりでも多くの方に思ってもらえたら幸いである――本文より
目次
第1章 北陸勢初の全国制覇までの道のり
監督就任早々、北信越大会で優勝してセンバツ出場/北陸勢初の全国制覇~2015年センバツ~ ほか
第2章 やんちゃだった私がなぜ指導者になれたのか?
敦賀気比の監督に就任~なぜ指導者となって早々に結果を残せたのか?~ ほか
第3章 東流「長所を伸ばす」指導法
核となる選手を作り、チームを熟成させていく/技術指導はヒントを与える程度 ほか
第4章 甲子園で勝つための練習
冬は室内練習場で徹底的に体力強化/実戦を意識したピッチング練習 ほか
第5章 北陸勢初の夏の甲子園優勝を目指して
甲子園に出て当たり前の中で戦う過酷さ~妻に感謝~/甲子園には勝ち方がある/北陸勢初の夏の全国制覇に向けて ほか
書籍情報
「導く力 自走する集団作り」(著・ 長尾健司 高松商業野球部監督)
竹書房
定価1800円+税