立浪氏殿堂入り 盟友・片岡氏が祝福「より一層野球界に恩返しを」

 今年の野球殿堂入りが15日、都内の野球殿堂博物館で発表された。競技者表彰のプレーヤー表彰は中日で活躍し、歴代最多の487二塁打を記録した立浪和義氏(49)。PL学園出身者で初の殿堂入りとなった。PL学園の同期でともに甲子園春夏連覇を経験し、プロでも競い合った元日本ハム、阪神の片岡篤史氏(49)が祝福のメッセージを本紙に寄せた。

阪神・片岡篤史氏

 立浪、おめでとう!高校1年生で出会った時から「同級生でこんな選手がいるんだ」と思うほど、野球センスのかたまりだった。

 下級生の時は本当に苦しくて、みんなが疲れ果てていた時も、1人屋上でバットを振っていた。そういう姿をずっと見ていたし、それはプロに入ってからも同じだったと思う。だからこそ、高校からプロへ入って1年目からショートでゴールデングラブ賞を獲ったり、中日一筋で殿堂入りも当然という成績を残せたのだろう。

 キャプテンとしては率先して嫌なことをして、自分たちを引っ張ってくれた。「毎朝、一緒にグラウンドの落ち葉を掃いて、心をきれいにしよう」と誘われ、起床時間前の5時45分から2人で寮の前やグラウンドの落ち葉を掃いた。いろいろな徳を積んだことで、PLの長い歴史の中でも春夏連覇という偉業を達成できた。そういう教えの中で3年間を過ごせたことが、野球人生の礎になっている。同級生でありながら同じ野手として目標にしていたし、いろいろな面でキャプテンだった。PL学園OBからは初の殿堂入り。母校はいま休部しているが、自分たちがPLの経験を若い世代に伝えていかなければならない。

 このような名誉を手にしたことを機に、より一層野球界へ恩返ししてもらいたい。そして、指導者としてユニホームを着る姿を早く見てみたいと思う。 (PL学園同級生)