金本監督が狙う“超攻撃的オーダー” キャンベル二塁起用も
あるぞ、超強力内野!阪神・金本知憲監督(48)が9日、新助っ人のエリック・キャンベル内野手(29=メッツ)を二塁手として起用する可能性を示唆した。この日、初めてシートノックと投内連係で一塁を守ったC砲について「セカンドもあるかもしれない」と指揮官。二塁起用が可能なら、鳥谷、北條、原口、キャンベルを同時出場させる超強力打線を組むことが可能となる。

今キャンプ初めて一塁を守ったキャンベルは、投内連係、シートノックで軽快な動きを見せた。一、二塁間のゴロを難なくさばき、バントシフトでも二塁へ安定した送球を繰り出した。その動きをグラウンドで見守りながら、金本監督は脳裏に新構想を描いていた。
「彼は器用な選手なんで。外野も二塁もやっていきたいということで、まず一塁をやってもらって。出来そうですね。いろんなポジションが出来れば、いろんな選択肢が出てくる。セカンドもあるかもしれない」
固定概念に、とらわれない。それこそ、金本野球の神髄かもしれない。助っ人の守備位置で真っ先に思い浮かぶのは一塁と外野。だがそれは、打力はあっても守備に不安のある選手が来日する傾向が強いからだろう。一塁と外野以外を守れるなら、それに越したことはない。そしてキャンベルは可能性を秘めている。いや、実績もある。
「(外野や二塁に)回るのが好きということでね。いろんなポジションで。外野に行けば足もよく使うし(調整が進む)ということで。積極的だったから。都合がいいわね。やりやすい。去年も2、3試合、セカンドを守っているみたいやね」
指揮官の言葉通り、昨季はメジャーで1試合、3Aで2試合、二塁を守っている。14年には3Aで13試合、二塁起用されてもいる。可能性…どころではなく守れるのだ。キャンベルを二塁起用できれば超強力オーダーを組むことも可能となる。
「オーダー(の選択肢が増える)ね。(今の内野は)固定されていないメンバーだから。何とか固定したいけど、ウチのチームは、そういう状況でもないからね」
仮にキャンベルを二塁で起用した場合、遊撃と三塁に鳥谷、北條を配置し、一塁に原口を入れることが可能となる。打力が高い選手を全員、先発起用できる。打力向上が課題のチームにとって、現時点での最強の打順を組めるというわけだ。指揮官の狙いも、そこだ。
わざわざ言葉にせずとも、指揮官の構想はキャンベル本人にも通じていた。「それ(守備位置)はチームの打線との兼ね合いもあるから。監督に言われたポジションで守って、チームが勝つことが大事。それに貢献できるようにやるだけだ」。指揮官の脳裏には現段階で、あまたのオーダーが描かれているはず。その中でも最強打線は「二塁キャンベル」のオーダーだ。(惟任 貴信)