大谷 開幕前の手術ない 初めて言及「極力やらないのがベスト」
右足首痛のため、別メニュー調整が続く日本ハム・大谷翔平投手(22)が10日(日本時間11日)、手術の可能性について言及。開幕前は手術せずに状態を上げることに専念し、改善しなければシーズン中に決断する意向を示した。この日、米アリゾナ州ピオリアでの1次キャンプを打ち上げ、2次キャンプ地の沖縄・名護に移動。開幕戦での打者出場を目指し、屋外でのフリー打撃再開に意欲を見せた。
今後、どうすればいいのか。大谷は頭の 中でしっかりと整理できていた。右足首痛のため、アリゾナキャンプを初日から最後まで別メニュー調整で終え、懸念されている手術について言及した。
「極力やらないのがベスト。シーズン前まではやらない方向でいる」。初めて開幕前には踏み切らない方針を示した。その上で「どうしても投げられない、走れないとなれば、(手術を)やらなければいけない。100%のパフォーマンスができなければしようがない」とシーズン中にも決断する意向を示した。
WBCに出場する侍ジャパンのメンバーから外れることが決まり、約1週間が過ぎた。「WBCに出るということだったら日付が決まっているのでそこまでに(練習強度を強く)しなければいけないけど今はそれがなくなった。直近の試合に合わせることはない」。コンディション不良のままWBCに間に合わせないといけないストレスは消え、焦りもない。
「まずは治すことが優先」と全体メニューから外れ、ランニング、キャッチボール、室内での打撃練習だけに取り組んできた。「今の段階ではひどくなっていない。(現時点の練習メニューの)強度では(手術すべきかどうか)分からない。どこまで(状態を)上げられるかにかかっている」と言う。2次キャンプ地の沖縄・名護で状態を見極めながら徐々に強度を上げることになる。
「(手術に)時間(期限)はない。炎症やインピンジメント(関節衝突)が治まった時に、元の状態が悪化して(100%のプレーが)できないのか。(手術は)それによると思う」。次のステップはスパイクを履いての全力疾走、そして屋外でのフリー打撃となる。右足首の痛みは投球時の「底屈(足底の方に足首を曲げる動き)」に限られており、打撃の動作には支障がない。大谷も「名護(キャンプ)中には打ちたい」とフリー打撃再開に意欲を見せた。
右足首は回復傾向にあるが、負荷がかかった時に患部がどう反応するか。それが手術するか否かを判断することになり、今後の焦点となる。日米の気候の違いも心配される。だからこそ、慎重に調整を続けるしかない。打者として開幕を目指す二刀流は「開幕には合わせるけど、開幕戦に、というのはない。しっかり状態を上げられるように頑張りたい」と祈るように話した。