オリ西村、プロ1号がV弾!ドラ5ルーキー殊勲弾「気持ちだけで」
◇交流戦 オリックス3―0ヤクルト(2018年6月8日 神宮)

ヤクルトを止めたのはオリックスのドラフト5位・西村だ。3回2死三塁。1ストライクからハフのチェンジアップを捉え、左翼席へ叩き込んだ。先制のプロ1号が殊勲の決勝弾になった。
「あっという間で感触は覚えていないです。気持ちだけでした」
逆境をはねのけてきた。青森山田では強肩捕手として注目されたが、SUBARUでは15年5月に右肩関節唇を損傷して外野手へ転向した。プロでは捕手に再挑戦。5月29日の初昇格後は50メートル5秒8の俊足を買われて再び外野出場が中心でも、「与えられたところでやるだけです」と前を向いた。
グラウンドを離れても苦労人だ。物心付いた時に両親が離婚。トラック運転手の母・有希さん(46)に女手一つで育てられた。野球を始めたのは小学4年生。母は防球ネットを購入し、自宅の庭でティー打撃のトスを繰り返してくれた。「父親代わりの一人二役で支えてもらった。恩返ししたい」。記念球を尻ポケットにギュッとねじ込み、「母に渡します。今日は仕事で来ていないですが、来てくれた時に打てるように」とうなずいた。
ヤクルト戦は15年6月11日から8連勝へ伸ばし、3位・ソフトバンクに0・5差へ接近。孝行息子の活躍で上位の背中が見えた。(湯澤 涼)
◆西村 凌(にしむら・りょう)1996年(平8)2月21日生まれ、滋賀県出身の22歳。青森山田では甲子園出場なし。俊足の強肩捕手として注目を集めるも、社会人のSUBARUで15年5月に右肩を故障し外野手転向。17年ドラフトでオリックスが捕手で5位指名。1メートル78、84キロ、右投げ右打ち。