広島ドラ1小園“プロ仕様”で生き残る「1軍の選手にも負けない」
プロ野球12球団は、1日に国内外でキャンプインする。広島のドラフト1位・小園海斗内野手(18=報徳学園)は31日、緒方孝市監督(50)ら首脳陣や選手とともに1次キャンプ地となる宮崎・日南入り。日常生活からサインプレーまで「プロ仕様」に順応し、15日からの沖縄2次キャンプに生き残る覚悟を示した。

3連覇を果たした屈強な選手らと並べば、18歳のあどけなさが残る。スーツ姿にネクタイを締めてキャンプ地入りした小園だが、高校時代は学ランとあり「ネクタイを締められない……」と少し緩い結び目に照れ笑い。同じ新人でドラフト6位・正随(亜大)に手伝ってもらい、寮を出た。
「キャンプが始まるので、アピールしようという気持ちです。体力もないので、鍛えて、1軍の選手の方々にも負けないようにしたい」
1月7日からの合同自主トレはケガもなく順調に完走した。高卒新人では唯一の1軍スタート。ここから始まる孤独な戦いは「プロ仕様」に順応する1カ月となりそうだ。
「サインプレーをしっかりと覚えないといけない。ヤバイです。高校のときは“打て”ばかりだったので、あまりサインが出なかった。(プロは)サインも多いので」
打撃面だけでなく、高校時代とは比較にならない高度な守備の戦術を覚えることも遊撃手として必須。しばらくは頭をフル回転させながら、ライバルとなる大先輩を隅々までチェックしていく。
「同じショートなんで、田中(広輔)さんのプレーをしっかりと見たい。全てがプロなんで、日常生活もしっかりとしないといけない。そういうところも見習いたいです」
私生活から気を抜かずに1次キャンプの2週間に勝負をかける。第3クールには紅白戦が組まれていることも判明。ここでアピールできなければ、2次キャンプ地の沖縄同行は遠のく。
「走攻守が持ち味ですけど、特に守備を見てほしい。日南に来ることは達成できたので、次は沖縄を目指します」
小園にとっては、キャンプ初日から生き残りをかけたテスト。スタートダッシュを決め、沖縄切符をつかむ難題に挑戦する。(河合 洋介)