大阪桐蔭・根尾 自己新150キロ プロでも二刀流に含み「考えながら」
◇U18アジア選手権大会3位決定戦 日本14―1中国(2018年9月10日 サンマリン宮崎)

3位を決めた中国戦の最後を高校日本代表・根尾(大阪桐蔭)が締めくくった。大量13点リードの7回。右翼手として先発出場していた二刀流は「この回で終わらせる」と気合を入れてマウンドに上がり、3者凡退に抑えた。
1死から6番の王帥(ワン・シュアイ)を直球2球で追い込むと、自己最速を1キロ更新する150キロで空振り三振。鮮やかな投球にどよめきが起きた。
「指にかかったので、どのくらい出たかなと思ったけど、150が出たとは。うれしいですね」
打っては4回に中前へ2点適時打。投打に奮闘した今大会を象徴する終わり方で勝利に貢献し、無事に来年のワールドカップ出場権を獲得した。ただ、目標のアジア連覇はできず「最低限の役割」と複雑な表情。閉会式で発表された大会ベストナインでは外野手として選出された。
大阪桐蔭では藤原とともに早くからドラフト1位候補として注目された。春夏連覇を達成した甲子園大会後、プロでは遊撃で勝負したい意向を示した。球速を大台に乗せたこの日の言葉は「(投手と野手どちらを選択するかは)これから考えながらやっていきたい」。二刀流に含みを持たせるものだった。
今大会でさらに評価を上げたが「このままでは通用しない。もっと練習しないと」と満足はしなかった。視線は次の舞台へ向いている。 (松井 いつき)