主力が続々FA権…広島・松田オーナーの戦いはこれから?「慰留するのは当然」
◇セ・リーグ 広島10―0ヤクルト(2018年9月26日 マツダ)

広島の松田元(はじめ)オーナー(67)は球団史上初のリーグ3連覇を果たした要因に「機運」と「人運」を挙げた。
「2年前に25年ぶりに優勝した勢いと、昨年の2連覇がうまく作用して、全てにおいて機運というのかな。甲子園で球児が伸びるのと一緒で、3年間で選手は大きく成長した。2連覇した勢いがグンと加速して、相手を何か見下ろすような。それに人の運。いい時に、いい人に巡り合えとるよ」
3度の日本一に輝く昭和50年代に次ぐ、第2次黄金期。“予感はあったか?”の質問には首を横に振った。
「うちは(チームづくりを)5年のスパンで考える。選手を育て5年後に成熟期を迎える。そういう方針でやってきた」
戦力面では高卒2年目のアドゥワが中継ぎで貢献し、ベテランの永川も左膝の手術を乗り越えて一定の役割を果たした。広島らしい人材活用だった。
「永川は凄く良かった。頑張ればできるというか、みんなの目標になると思う。アドゥワにはちょっと驚いとるんじゃ。こんなに早く出てくるとはね」
今オフは丸、松山が国内FA権を取得。来年以降も投打の主力が権利取得を見込まれる。「頭が痛いよ」と苦笑いしながら言った。
「慰留するのは当然よ。彼らは相手を見下して戦っとる。だから、逆転が多い。集中力というか、勝ちみを知っとるよね」
黄金期を継続させたい。選手育成には定評があり、どう布石を打つかが重要になる。
「鈴木誠也を中心とした世代で野手の塊をつくらないと。今年は素材の野手を獲っていかないと」
10月25日のドラフト会議が注目される。