連続完封負け糧に東海大が春秋連覇!主砲・平山快が三冠王獲得【首都大学野球】

 10月14日、首都大学野球秋季1部リーグの最終週2日目が行われ、東海大が武蔵大を10対4で破り連勝で4点目の勝ち点を獲得。同勝ち点の筑波大を勝率で上回り2季連続71回目の優勝を決めた。

 春秋連覇を狙った今季だったが、9月22日・23日の筑波大戦で2試合連続の完封負けを喫した。Hondaや侍ジャパン社会人代表でも指揮を執った安藤強監督にとっても初の屈辱だったが、これを選手たちとともに糧にした。ティーやマシンでの打撃練習ばかりするのではなく、メンバーの野手全員で9分割したストライクゾーンをイメージしながら各10本ずつ、計90本を全力で素振りすることを徹底させた。こうした高い集中力の中で「自分のイメージした形でブレずにスイングすることができました」と4番の平山快内野手(4年・東海大相模)は振り返る。すると以降の4試合で37得点を奪い逆転優勝をたぐり寄せた。

また秋季リーグを通して、主将も務める平山がチームを牽引した。開幕戦で決勝打となる逆方向ライトへの三塁打を放つと、この日は3回裏に満塁本塁打を放った。これで今季の通算本塁打を3本とし、打率.432、12打点の最終成績でリーグ史上12人目となる三冠王を獲得した。さらに安藤監督が「練習の中でも走攻守で先頭に立って引っ張ってくれました」と称えたように精神面でもチームを引っ張った。
10月29日からは関東5連盟の各上位2校で明治神宮大会出場枠「2」を争う横浜市長杯(横浜スタジアム)が始まる。安藤監督、平山主将共に「一戦必勝」と口を揃え激戦区突破を誓った。

「試合に繋がる練習を黙々とやってきた成果を出してくれた」と今季抑えとして活躍した吉川雄大

★武蔵大vs東海大2回戦(浦安市運動公園野球場)
武蔵大 000040000=4
東海大 00404110X=10
【武】●山内、熊川、秋山、荻島-鹿倉、塚崎
【海】○山崎、飯嶋、吉川-海野
本塁打:東海大・平山快(3回満塁)千野(5回2ラン)藤井健(7回ソロ)武蔵大・山北(5回2ラン)
※東海大2勝

文・写真=高木遊