【二松学舎大附】東京都選抜コンビ対談!「仲の良い野球部の方が強い!」
右田稜真くんはキャプテンとして、野村昇大郎くんは不動のリードオフマンとしてチームの主力として活躍しています。昨年の12月には東京都選抜としてキューバ遠征を経験。野村くんは第4戦目に貴重な同点タイムリーを打ち、右田くんは錚々たるメンバーの中で4番を務めました。初海外がキューバという二人に貴重なお話を伺いました。
渡邉勇太朗さんのボールは衝撃的だった!
――キューバ遠征の感想を聞かせてください。
右田「今まで代表チームなどに選ばれた経験がなかったので、高いレベルの選手と接することで野球に対する考え方や取り組み方など参考にできることを多く見つけられました。キューバ―の選手からは野球へのハングリーさを感じました。特に試合終盤の集中力は凄かったです」
野村「ただただ実力に驚かされました。同年代ですが190㎝を超える選手が沢山いて、ボールも日本で見たことないくらい速かったです」
――キューバの環境についてはどう感じましたか?
右田「グラウンドはボコボコの状態でした。一応天然芝でしたが、内野も外野も良い芝とはいえず、ボールが上手く転がってくれなかったです。特に内野手は苦労していましたね」
野村「普通にグランドにゴミが落ちていたり、トイレはバケツで流さないといけなかったり。だいぶ日本と環境は違いましたね」
右田「日本食はなかったので食事の面は苦労しました」
野村「でも、何事も変えられない貴重な体験ができて良かったです」
――海外の洗礼を受けたわけですね。さて、話題を変え野球部について聞いていきます。まず2人が二松学舎大附を選んだ理由は何でしょう?
右田「僕は千葉県出身なのですが、親元から離れたいという思いがありました。行くなら東東京の強いチームという願望があったので、二松学舎大附から声をかけていただき入部を決めました」
野村「僕は96回大会の東東京大会決勝戦(二松学舎大附×帝京)をたまたま観戦していて、目の前で二松学舎大附が優勝しました。その姿を見て明治神宮球場でプレーしたい思いが芽生え、立野部長に直接『練習を見に来てください!』とお願いして、入部が決まりました」
――野球部の練習時間を詳しく教えてください。
右田「平日は15時から19時まで練習し、そこから夕食。食べ終わったら20時から21時半までウエイトトレーニングをします。休日は9時から19時まで練習し、夕食を済ませたらウエイトトレーニングです」
野村「通いの生徒も一部いますが、基本的には寮生活です。月曜日が完全オフの日なので、日曜日の練習が終わったら一度実家に帰ります。そして火曜日から寮生活が始まるといった感じですね」
――野球部の雰囲気はどうですか?
右田「明るいと思います。先輩たちからはとてもフレンドリーに接していただきました。上下関係は厳しいとは思いません。
野村「市原監督の「仲が良い野球部の方が強い」という方針がずっと受け継がれていると思います」
右田「食事の時もなるべく同学年で固まらず、上級生2人下級生2人というテーブルの分け方を徹底しています」
――野球部で今流行っていることは何ですか?
野村「う〜ん、携帯電話は禁止ですし、特に思い浮かばないですね……」
右田「あえて挙げるなら『ストレッチ』ですかね。身体が硬い選手が多いので、器具を使って毎日ストレッチをします」
――1番キツい練習メニューは何ですか?
右田「冬場のボックス練習はキツいです」
野村「オフにやるトレーニングで、コーンを正方形にセットし、ダッシュやサイドステップやバック走をミックスして走ります。タイムが決められているので、全力で走らないといけないので辛いですね。1日練習の日はボックスだけで午前中は終わる時もあります」
――今まで対戦した選手で凄いと思った選手は誰ですか?
右田「去年の甲子園で対戦した浦和学院の渡邉勇太朗さん(埼玉西武ライオンズ)が一番ですね」
野村「僕も同じです。スライダーのキレもストレートも衝撃的でした」
右田「自分としては完全に打ったと思ったスライダーを空振りしてしまった。あれは人生で初めての体験だったかもしれません。あと、同年代なら井上広輝(日大三)ですね」
野村「東京選抜で一緒にプレーしたのですが、球の速さが群を抜いていました」
目標は大阪桐蔭を倒すこと!
――ライバル校はどこですか?
右田「大阪桐蔭を倒すことを目標にしているので大阪桐蔭です!」
野村「僕も大阪桐蔭です。選手一人ひとりの能力も高いですが、負けている状況をひっくり返す地力は参考にしたいです」
――憧れ、目標とする選手は誰ですか?
右田・野村「(声を合わせ)鈴木誠也(広島)さんです!」
――鈴木選手のどんなところが憧れますか?
右田「同じ外野手ですし、スピードとパワーを兼ね備えているので憧れます」
野村「他球団の選手である内川聖一さん(ソフトバンク)に弟子入りするなど、トレーニングに対する貪欲な姿勢は見習いたいです」
――監督さんは一言で表すとどんな人ですか?
右田「単純に男としてカッコいいです」
野村「男気や誠実さについて語ってくれる方で、話が全部面白いです」
右田「僕らにわかりやすいように話をしてくれるので、聞き入ってしまいます。厳しさの中に優しさがあり、下を向いてしまう選手にもポジティブな言葉をかけてくれる方です」
――好きな有名人はいますか?
右田「乃木坂46とか好きですね。引退してしまった西野七瀬さんが可愛かったです」
野村「野球部に新聞当番という役割があって、毎朝監督さんの部屋に新聞を渡しに行くんです。『西野七瀬引退!』という記事をその日の新聞当番が見て、食堂にダッシュで報告をしにきたのを覚えています(笑)」
右田「みんなマジかよ!! 「終わった……そんなリアクションでしたね(笑)」
――将来の夢を教えてください。
右田「プロ野球選手になることです。それと、今まで色々な方に教わってきたので、こういった経験や知識を将来子どもに伝えていけたらいいなと思っています」
野村「野球をずっとやってきたの、野球に携わる仕事ができたらと思っています。やっぱり夢はプロ野球選手です!」
――最後にお父さん、お母さん、またお世話になった人などに一言お願いします。
右田「今まで野球を不自由なくやらせていただいているので、素直に『ありがとう』と伝えたいです」
野村「小さい頃からずっと野球をやらせていただいているので、夏は東東京3連覇、そして甲子園で活躍したいです」
東東京三連覇をプレッシャーにするのではなく、またとない機会と考えポジティブに捉えている二人。高校生活最後のシーズンが始まりますが、ぜひとも頑張ってください!
右田くん、野村くん、ありがとうございました!!
プロフィール
右田稜真(みぎたりょうま)
2年 センター
181cm/84kg 右投げ/右打ち
江戸川南ボーイズ出身
「セールスポイントはチャンスに強いところ!」
野村昇大郎(のむら・しょうたろう)
2年 レフト
172cm/74kg 左投げ/左打ち
世田谷南ボーイズ出身
「セールスポイントは足の速さ!」
(取材・写真/細川良介)