阪神メッセ5年連続大役「楽しみで仕方ない」元同僚イチ引退に発奮
◇セ・リーグ 阪神―ヤクルト(2019年3月29日 京セラD)

5年連続6度目の開幕投手を務める阪神・メッセンジャーは、緊張感を上回るような高揚感を全身から漂わせた。
「いよいよ、シーズンが始まる。楽しみで仕方ないね。ようやく意味のある試合ができる。早く始めたい」
言葉は前のめりでも、心は冷静だ。上がり慣れたと言っていいマウンドに「今季を占うようなチームとしての第1戦。まず、そこに立つのが自分なので。一歩目で強く踏み込みながら、明日、まずは自分の仕事をしたい」と小さくうなずいた。
昨年8月に王手をかけてから8試合足踏みが続く日米通算100勝にも執着はない。「節目という意味では自分に意味はあるけど、明日は今季の1勝目という意味で、まずはチームに勝ちが付けばいい」。自軍の勝利だけを追求し、腕を振る。
28日はキャッチボール、ショートダッシュなどで最終調整。08年から2年間、マリナーズで同僚だったイチローの現役引退にも触れ「どんな形であれ、対戦できれば最高だった。最高なチームメートの1人」と発奮材料も得た。
かつて楽に150キロをマークした直球の球威はなくても、磨いた技、重ねた経験で打者をなで斬る。来日10年目、国内FA権を取得し今季から日本人扱いとなる「虎のエース」が底力を見せる。(遠藤 礼)