日本ハム“その年のNo.1を指名する”ぶれない姿勢が運呼び込む
◇18年プロ野球ドラフト会議(2018年10月25日)

【日本ハムのドラフト戦略】限られた補強費の中で「スカウティングと育成」を球団理念に掲げ、アマチュア選手も数値化するなど独自の視点でスカウト活動を行う日本ハム。ただ、1位指名に関しては競合覚悟で「その年のNo.1選手を指名する」というスタンスを貫いている。
毎年、会議前にシミュレーションこそ行うが、確率を高めるための指名変更や他球団をけん制するような言動もない。純粋に当該選手への思いを貫き、過去には巨人入りを熱望していた菅野やメジャー行きを決めていた大谷(現エンゼルス)を指名した。そんなぶれない姿勢が「運」を呼び込み、00年以降では中田、斎藤、清宮ら甲子園のスターを競合の末に獲得してきた。
常々、栗山監督は「漫画のようにワクワク、ドキドキするチームをつくりたい」と言う。会議を終えた吉村浩GMは「根尾、吉田は甲乙つけがたい選手。(外れ1位指名の)迷いはなかった」と語った。現場とフロントが一枚岩となり、魅力あるチームをつくり続けている。(山田 忠範)