MLB 今どきの子供ファン獲得法 VR駆使、ポイント会員は2万人
【102年ぶり名門対決 Wシリーズ舞台裏】ロブ・マンフレッド・コミッショナーは、子供のファンをいかに取り戻すかを課題に挙げている。ただ、試合時間の短縮は進まず、子供が4時間近く観客席に座り続けるのは簡単ではない。
レッドソックスは、フェンウェイ・パークの右翼ポールの裏に「キッズ・コンコース」を設けた。一番人気は「VRホームランチャレンジ」。ゴーグルを着けて打撃ケージ内の打席に立つ。仮想現実の映像は、ケージ外のモニターに映る。「見てた?ホームラン打ったよ!」と得意げな笑顔を、親たちがスマホで撮影していた。
ファンクラブ担当のケラー・ディナンさん(27)は言う。「加入するとグッズの割引や練習の見学など、いろんな特典がある。球場に来るほどポイントがたまり、サインボールなどがもらえる」。現在、子供会員は2万人いるという。
102年前にベーブ・ルースが14回完投した第2戦は2時間32分で終了。現在よりはるかに早い試合運びだった。野球が変われば、ファン獲得の方法も変わる。(シリーズ取材班)