元近鉄、大和高田クラブ佐々木監督 ヨッシャ~1勝 執念継投で零封発進

 ◇スポニチ後援第44回社会人野球日本選手権第5日・1回戦 大和高田クラブ1―0JR四国(2018年11月5日 京セラドーム)

<大和高田クラブ・JR四国>JR四国を破り、関係者と笑顔で握手をする大和高田クラブ・佐々木監督(撮影・坂田 高浩)

 全日本クラブ選手権を制した大和高田クラブが、最少リードを守りきり企業チームのJR四国を1―0で撃破した。立役者は先発し7回1/3を5安打無失点に封じた新人左腕・松林だ。2、5回以外は毎回走者を許す苦しい展開。4回2死満塁も三振で切り抜けるなどホームだけは踏ませなかった。

 「一人ずつと思って投げた。両サイドに丁寧に投げられたのが良かったと思う」

 大和ガスの管理部に所属する23歳は、平日はガス管の交換工事の現場を訪れるなど9時間勤務。週3日のチーム練習も午後6時以降と時間が限られる中で一球を大事に集中して練習を積んできた。

 近鉄の元監督で16年から指揮を執る佐々木恭介監督の執念采配も実った。「思った以上に投げてくれた」と松林が7回1死を取ったところで小刻み継投に入り、村上が適時二塁打で奪った1点を死守。「今日は守りの野球と思っていた。会心のゲーム。福留からは“しっかりと指導してくださいよ”と言われたわ」。中日時代の教え子である福留(阪神)も観戦する中、かつての本拠地で最高の勝利を飾った。