ブルージェイズも雄星争奪戦に参戦 ブ軍GM「エース級になれる」

 西武からポスティングシステムを利用して大リーグ移籍を目指す菊池雄星投手(27)に対し、ブルージェイズがラブコールを送った。GM会議の開幕を翌日に控えた5日(日本時間6日)、会場入りしたロス・アトキンスGM(45)が報道陣の取材に応じた。

菊池について語るブルージェイズのアトキンスGM

 前日に西武と菊池がポスティング申請を行うことで合意。アトキンスGMはルールに沿って交渉すべく「どのようにしていかなければいけないかは分かっている」と前置きしつつ「とてつもない才能の持ち主だ。エース級になれる潜在能力はあると思う」と言葉にも力がこもった。

 菊池が花巻東3年だった09年、メジャー8球団が面談に訪れた。その一つが、アトキンス氏が当時編成担当を務めていたインディアンス。15年オフに「移籍」してGMに就任したブ軍で、10年越しの恋人獲得を狙う。

 「我々は獲得のための多くの人材を日本へ派遣し、時間を費やしてきた。これ以上の興奮はない。準備は整っている。先発投手の補強は不可欠」

 日本選手は過去に大家友和、五十嵐亮太、川崎宗則、青木宣親が所属した経験がある。ブ軍は2年連続でア・リーグ東地区4位。7月末までに10勝したエース左腕ハップをヤンキースに放出し、現有勢力で2桁勝利を挙げた先発投手はいない。

 カーショー(ドジャース)、セール、プライス(レッドソックス)らが残留を決め、移籍市場には先発左腕のライバルが比較的少ない。そんな中でブ軍の熱いラブコール。ドジャースをはじめ複数球団が興味を示しており、大争奪戦に発展する可能性もある。

 ▽GM会議 毎年11月に開催し、リーグ運営全般の意見交換や決議を行う。近年は代理人が会場を訪れ、12月のウインターミーティングを前に、オフ最初の移籍市場活性化の場となっている。