殊勲・菊池 マエケン先輩に抑えられ苦笑「打たせろよっていう…」決勝スクイズの出来は「30点」
◇日米野球第4戦 侍ジャパン5―3MLB選抜(2018年11月13日 マツダ)

日米野球は13日、マツダスタジアムで第4戦が行われ、稲葉篤紀監督(46)率いる侍ジャパンは2点差で迎えた9回に一挙4点を取ってMLB選抜に5―3で逆転勝ち。通算成績を3勝1敗とし、大会制覇に王手をかけた。
1―3で迎えた9回、上林(ソフトバンク)の中前適時打で2―3と1点差に迫ると、田中広(広島)の中前適時打で3―3の同点。田中広の二盗に敵失も絡み、秋山(西武)が敬遠されて1死一、三塁とチャンスを広げると、菊池(広島)の一塁前へのセーフティースクイズに三走・田中広がヘッドスライディングで本塁生還を果たして4―3と逆転、さらにもう1点を加えて最後は逃げ切った。
「ちょっと打球が強かったんで(出来は)30点ぐらいですかね」と謙そんしたが、「皆がつないでくれてたんで。監督と相談しながらああいう形になりました」と菊池。「マエケンさんと大地(大瀬良)の投げ合いということで、僕ら以上にファンの方が盛り上がってたと思います」と広島の本拠マツダでの前田(ドジャース)、大瀬良(広島)というカープの新旧エース対決について自ら触れて笑顔を見せた。
MLB選抜の先発マウンドに上がった前田との対決は、前田の投球回数が事前に2イニングと決まっていたため初回に1打席だけ。マウンドの前田と打席の菊池が互いに笑顔を見せる微笑ましいシーンもあった。
結果は右翼フライに終わり、先輩・マエケンに軍配。「懐かしいな~っていう思いと、打たせろよっていう…ちょっと思いもありましたけど、抑えられました」と照れた菊池は聖地・マツダで18・44メートルを隔てた先輩との対峙(じ)を「最高でした」と振り返った。
カープ戦士の活躍もあって通算成績はこれで3勝1敗。残り2戦で負け越しがなくなり、大会制覇に王手をかけた。14日、15日の第5、第6戦はナゴヤドームに場所を移して行われるが、「あと2つ、必ず勝てるように!チーム一丸で、活気のある、試合にしたいと思います!」と菊池。今季何度もファンを沸かせた元気な声が聖地マツダに響いた。